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2012年7月2日月曜日

『スタートアップデザイナーズナイト - パネルディスカッション』ノート


2012/07/02に開催された『スタートアップデザイナーズナイト』のパネルディスカッション部分のノートです。質疑応答だけを抜粋しました。あと誰が何を話したかというところで確信がないので、回答者の名前は書いていません。


◆パネルディスカッション

Q.
コンセプトメイキングから入ることが多いと思う。そして、同時進行をいくつも走らせているかと思うが、気をつけることや抑えていかないといけないことは?

A.
・デザイン・サービスを作るときに、トップやチームがやりたいと思っていることがある
 →どうもって生きたいのか、どういう世界を作りたいのか?
 →どう具現化するかとか、それをどう落とすか?
・ただ単にデザインを作って終わりではない
 →思いや世界観を具現化をしたい
・ヒアリングではすり合わせを行う
 →ひとつの言葉の意味の確認をする
・言葉の意味をすり合わせることを大事にしている
 →(相手が)ふわっとした言葉を使う場合、こちらから見せて「これは(あなたの言う)かわいいですか?」とか提示する


Q.
もともとデザインをはじめたきっかけは?
また、始めたころの勉強方法は?

A.
デザイン始めたきっかけ
・まず紙媒体から入った
 →絵起こしのプロセスなどを学んだ
 →DesignRulesという本を教えてもらった
 →→テクニックベースで基本的なことが入った本
 →→→色彩とか文字の大きさの及ぼす影響や、要素にまとまりを持たせるためには?など
 →→→→これが基点になっている

A.
・デザインは人の目に触れるというところではじめた
・webをやりたい、表側の人間になりたいというところでデザイナになった
・デザイナのリンク集とか、関連している雑誌のレイアウトを真似して作るというのをひたすらやった
・真似に真似を重ねて今のスタイルになっている
・とりあえず見まくった

A.
・デザイナではないが、たくさん勉強をした
 →本は買わなかった
 →いいデザイナと仕事し、やり方・デザインの仕方をひたすら見た
 →→「なんでこうしたのだろう?」「このバランス絶妙」というのを見て勉強した
・案件によってパートナーがいて、それぞれ得意・不得意や特性がある
 →案件やデザインの方向を見て振り分けている


Q.
コミュニケーションで苦労している点は?

A.
・デザイナにテイストを話するとき
 →経営者やクライアントの想定しているテイスト
 →→それをデザイナにどこまできちんと伝えられるか?
・最初は苦労した。
 →それは噛み砕いて伝えないといけない
 →→ぜんぜん違うといわれて修正とかしていていた
 →→→日々試行錯誤だった

A.
・気をつけていることはたった一つ「デザインとコーダの意思」
 →ちょっとでもずれていると最終的なデザインがずれる
・コーダにはデータを渡すだけではなく意思を説明するようになる
 →そうしないと全く別のものになったり、細かい部分が全部変わってきてしまう
・そういうものはチームで全てすり合わせる
 →外部の人の場合はいつもより気をつけて伝える

A.
・運用段階でチームと何をするのかは、ぶれないようにしておく
 →目的意識がずれてしまうとUIやテーブル設計、仕様に影響を与えてしまう


Q.
みなさんコンセプトメイキングから入っている感じだが、製作過程や完成までの流れはどうなっているのか?

A.
・コンセプトメイキングのテクニックはいっぱいある
 →チームによって向いているものがある
・会議の場所を変えてものごとを考えるとか
 →箱根にいって温泉につかりながらとか
 →→そういう限定的な空間で時間をつめてンセプトメイキングを行う
・形にするところでは、先行するサービスやイケてるUIからペーパープロトタイピング
 →そうやって人が使う動線を定義
・それから、エンジニアが設計、デザイナがデザインを行う

A.
・コンセプト自体には全く意味がない
・ウェブサイトでコンセプトを伝えるのって非常に難しい
 →車はかっこいいとかそういうもので買う。細かいスペックなどでは買わない
 →でも、そのようなものをウェブで伝えるのは難しい
・何を伝えたいかをクライアントから聞く
 →そこからどうみせたらいいかを決める

A.
・「こういう案件で、こういうクライアントで」と説明するとき気をつけていること
 →自分がワクワクするかどうか
 →→デザイナはどんなデザインでもできるが、想像性とかが出るように説明しないといけない
 →→パートナーにも「このままじゃ面白くないとけど、こうすると…」とか
 →→→そこまで作っていかずに、中途半端に人に渡してもいいものはできない。
・ワクワクできるものを提供できるように気をつけている


Q.
受託でやっているというが、リリース後も改善で入っている?

A.
・そういう形でやろうと思う

A.
・自分がやった分は最後まで
 →ボタンの大きさとか細かいところまでやる


Q.
デザインってゴールがないけど、テストをどうしている?

A.
・自分の直感次第
 →「悪いから何かを変えないと」というところでは自分の直感しかない
 →クライアントと話あったりして変える
 →→ダメならまた変える

A.
・"対ユーザ"と"対クライアント"で見ている位置が違う
 →ちょこちょこアップデートを繰り返してユーザを飽きさせないのが重要
・ユーザを妄想するのは難しい
 →でも効果検証すると強い
 →仮説を立てデータを見て、その按配でどんどん改善を重ねる


Q.
改善のところとかどうですか?

A.
・スタートアップは公開したあとの方が重要
 →ボタンの配置や色使いとかで数字がすごく変わる
・リリース後に数字を作るのがデザインの役割
 →「データとしてこういう数字がでていて、ここが悪いからこうしたら?」とか
 →ただ修正しようではない
・声や数字を参考にしてデザイナと作る


Q.
数字の取り方は?
大手はABテストを細かくやっていると思うが、スタートアップは?

A.
・google Analyticsとかは使う
 →もっと本質的な見方は別にあると思う
 →→勉強中

A.
・ボタンの検証は難しい
 →みんな目立つように作ると思うが、目立たないことが原因ではない
 →周りのレイアウトがボタンを隠している可能性もある
 →→そこまでの流れが悪ければどれだけ目立ってもダメ
・数字を取るのは難しい
 →twitterなどの反応を見るしかない

A.
・うちもgoogle Analytics
 →細かいところ、テキストのネガポジ分析はできてない
・テキスト差し替えによるコンバージョン検証は毎日のようにやっている
 →一時間ごととかで数字を出している

A.
・Closed Betaで意見が集まって面白かった


Q.
自分自身のやり方もそうだが、そもそもデザインの知識がなくてやっている人も多いと思う。
そういうときの課題は?

A.
・ウェブ未経験だけどこうしたい、こういう技術を使いたい、という人はけっこう多い
 →それはそれでいいと思う
 →分からないから私に声がかかる
・そのもやっとしたものを形にするのが私の仕事

A.
・スタートアップは好奇心旺盛でやりたいことが多すぎる
 →多いのは良い
 →それとユーザが欲するものの中間を捜す
・やってみたいというのは現実に戻すと可能性が小さくなるものが多い
 →ユーザ目線でどうなるかをひたすらアドバイスする
 →釘が出すぎる前にアドバイスするのが自分の仕事だと思っている
・やりたいことをなるべくそぎ落とさせる
 →基盤ができてからやりたいことを追加させる
 →100あったら50に落とし、75でストップさせる
・やるのは大変
 →だけど、それを実現したり他の方法を提案するのが仕事


Q.
ユーザ系とプラン系で別れると思うが、その辺は?

A.
・ディレクターと話すときはバイアスがかからないように
 →いかに自分達を客観的に見るかを注意するように
・改善案を盛り込むとき、方向があっているかどうかをよく確認
 →声は聞いても、染まりきらないように
・バイアスがかかっていない状態で答えを見出すところに重点を置く


Q.
デザイナーとかコーダは自分で探すのか?

A.
・縁があって出会った人や紹介してもらった人と仕事をすることが多い
 →昔からデザインをお願いするならこの人、という人が何人かいる

A.
・自分に合うかどうかもある
 →それぞれ個性や得意なテイストがあると思う
 →それをどれだけ引き伸ばせるか、というのは重要


Q.
日本と海外のスタートアップのデザインが似てきていると思うが、情報集めや真似するときのスタンスは?

A.
・どうしたらローカライズできるかという視点でサービスを見る
 →基本的には文化が違うエリア
・海外の人は写真をものすごく上げるのが好き
 →いい写真があればすぐ撮り、すぐ上げたい
・向こうでやりたいなら向こうの文化にあわせてスタートアップをすべき
 →日本人的な感性相手にやるときは、日本人にあった切り口にしないといけない

A.
・アプリは似ていると思う
→webはまだまだ似つかない。
→似ていると思っているのは我々まで
・サービスを使うのが一般ユーザだと考えるとそこまでは踏み出せない
→海外のデザインを入れると違和感を感じるユーザが多い
・モバイルのUIならぜんぜん取り入れてもよい
→そこで浸透して最後にwebならよい

A.
・見たときに感じるものが日本と海外では違う
 →海外ではcoolが好まれる
 →女性向けだとかわいいを意識する必要がある
 →→でもそれは海外には伝わらない。
・デザインを見せたとき、かわいいと思ってもらえるような感覚を大事に
 →数字には出しにくいが…
・海外のデザインは好きだけど、日本では違うかなという気が


Q.
デザインセンスの磨き方。どういうサイトでインスピレーションをもらっているか?

A.
・ファッション雑誌を見ているのが多い
 →海外のデザインや海外のweb award
・日本向けに作るときはファッション雑誌を参考に
 →日本は青文字系とか赤文字系とか細分化しているのが独特
 →それは紙面にも現れていて、受けるポイントが違う
・若い子はファッショントレンドをwebに感じる人も多いと思う
 →最近のファッション雑誌を見て、トレンドを参考に

A.
・デザインセンスという言葉が好きじゃない
 →自分がセンスがいいとも思わない
・何がいいと思うのかの定義づけも難しい
 →みんな違う
・綺麗とされるウェブサイトには共通していることがある
 →それは違和感がないということ
 →→違和感を消していくとウェブサイトにピタっとはまる瞬間がある
・センスを磨くのは難しい
・横に対してそろっているとか、そういうものの組み合わせがサイトをまとめてくれる要因のひとつだと思う
・ウェブサイトを作るにあたって気をつけること
 →余白をどれだけとってつくるか
 →あとは写真のクオリティには注意
 →フォントのサイズ。フォントサイズは比例するように
 →→フォントがくずれると違和感しかない
 →→三つのフォントサイズで作るようにしている
・いろんなウェブサイトを見て、水準を上げていく
 →違和感を感じるスキルが優れていれば、綺麗といわれるウェブサイトにたどり着く

A.
・感覚を正すことだと思う
 →センスという言葉は好きじゃない
・上のデザイナさんには引き出しを増やせといわれる
 →それをいかに一般的な感性に当てはめるか?
トレンドとか日常的に触れているものをストックすることが重要


Q.
サービスを作るにあたって、自分自身のデザイナとしての役割をどう考えているか?

A.
・受託という言葉のイメージ
 →クライアントとデザイナが対等ではないと思われがち
 →→みんな並列でやるという意気込みでやるべき
・デザイナやエンジニアの提案も面白いことが多い
 →ぜんぜん違う見方の意見がでてきて、それが面白かったり、ブレイクポイントになったりする
・これからクリエイターの価値がどんどん上がっていくと思う
 →彼らの価値を発揮できるようにしたい
 →だから今のスタンスをとっているというのもある
・「なんかかっこいい」とか「いいな」というのを研ぎ澄まして仕事にいかしていくというのが面白い

A.
・デザイナとしての役割はクライアントの声を聞いて形をするということ
 →ユーザに何も考えずに記憶させることが役割
・クライアントの要望や考えは最低限の要素
 →それをいかにユーザに記憶させるかが勝負

A.
・二面性がある
 →自分対ユーザ
 →→デザイナとしてユーザにどれだけ楽しんでもらえるか
 →対チーム
 →→無言実行
 →→"チームのモチベーションを高めるためにチームが喜んでくれそうなことを無言で実行することをデザイナーは求められる"というのがある
・世界への没入感を出すのがデザイナーの役割
 →コンパスを組み立てるのが役割

2012年5月29日火曜日

『スタートアップのTOPが本音で語る、サービス・チームの作り方、稼ぎ方』ノート

2012/05/22に開催された『スタートアップのTOPが本音で語る、サービス・チームの作り方、稼ぎ方』のノートです。NG箇所は省きました。あと、個人的に公開しない方がいいと思った話も省きました。

なお、パネルディスカッションは会話のようになっていますが、これはあくまでノートです。テープ起こしなどではないので、そこはご了承ください。



◆パネル参加者


株式会社クラウドワークス 代表取締役 吉田 浩一郎 氏
『crowdworks』


株式会社JX通信社 代表取締役 米重 克洋 氏
『vingow』 


株式会社trippiece 代表取締役 石田 言行 氏
『trippiece』


株式会社Labit 代表取締役 鶴田 浩之 氏
『すごい時間割』



◆パネル参加者紹介


◇吉田氏

・自己紹介
  • この中の四人では格段に最年長
  • 学生時代に劇団を主宰していたが、契約のサインミスで多額の借金を負った
  • 契約の世界を知る為に社会に出た
  • 成りたい姿は鈴木俊夫。クリエーターに対するプロデューサー


・クラウドワークスとは
  • クラウドソーシングのためのサイト
  • 不特定多数の人々を募って発注をするサービス
  • 週三十時間以上(フルタイム)の仕事が60%以上ある
  • 全国のエンジニア・デザイナーに一時間単位で受発注
  • 非対面の案件に特化
  • 時給制
  • 発注者は無料!



◇米重氏

・自己紹介・チーム紹介

  • vingow開発チームの平均年齢は22歳
  • 一番下は20歳
  • 社長は23歳


・vingowのコンセプト
  • 新聞が創刊されてから500年。時代に合った新しい形。500年目のイノベーション
  • 自動的にテレビや新聞のようにスイッチを開く、紙を開くだけ
  • 検索クエリや質問といった時代は終わりにしよう
  • 集めた情報を、何か新しい知識として蓄積して有効活用できる
  • 電車でクリップして、家に帰ってから見ることができる。情報収集の新しい形
  • 我々はブレインメディアと読んでいる


・vingowの機能
  • 自分の欲しい情報を欲しいものは大きく、そうでないのものは小さく表示
  • 新しい情報は上から表示される
  • キーボードがいらない
  • 全ての記事を全文解析してタグ付けする


今は8000人くらいが使っている。



◇石田氏

・trippieceについて

旅に行ってみたい。
ただ、けっこう遠かったりするし、一人でいくのは寂しい。物足りない。不安がつきまとう。
自分で企画するのも面倒。
ツアーは、けっこうみっちりしていて高い。

行きたい旅に行く仲間を作って、それを実現するサービス。
それがtrippiece。
旅を共有して、出会った仲間と旅に行く。
帰ってきてから、写真や思い出を共有できる。


・ポイント
  • 誰かと行った方が心に残る。
  • 1人じゃなかなかできないものをやる(スカイダイビングとか)
  • ちょっとテーマ性のある旅が人気


・実績
  • 35万円(相場は50万円)の企画に一日で15人が集まり、最終的に40人が参加した



◇鶴田氏

・すごい時間割について
  • 何がすごいのか? → 時間割を簡単に管理できる
  • それぞれのコマに講義データを登録できる
  • 各コマには出席など、講義にはテストの日程などを登録できる
  • どんな人がその講義を受講しているかの一覧が出てくる。そういう興味を満たすことができる
  • 友達が同じ時間に何の講義をとっているのかを確認できる


・名前の由来
  • エンジニアがつけていたフォルダ名をそのまま使った


・テーマ
  • 一人でも便利に使える
  • みんなで使うと楽しい


時間割の共有のためのアプリだったが、暇な時間の共有ができる。
作ってみてそういうことが分かった。



◆パネルディスカッション

◇サービスを立ち上げるきっかけ


吉田「技術系の何の体験をしても向いてないことが分かったから。これが一番大きな原体験。漫画は無理。劇団・カメラ・映画とか …アングラなものもやったが、ピンとこなかった。

ただクリエーターはめちゃくちゃ好き。だから、宮崎駿に対する、鈴木俊夫。そして、インターネットとともに生まれたクリエータがエンジニア。コレに対するプロデューサーになる」


司会「どうやって踏み出せばいいのでしょうか?」


吉田「20歳で会社をやって潰した、福崎さんという人がいる。彼はとりあえずやってみた。

…まずやる、出してみる、間違ってみることが重要。(私は)それで向いていないものが分かった。

ふと思ったことを無責任に。若いうちは後で取り返しがつく」


米重「元々は航空会社がやりたかった。中学に入ってから航空業界に興味を持った。

日本の航空業界は運賃がとても高い。海外ならもっと安い。なんで日本はそれだけ高いかといえば、それは規制と寡占市場や無駄な空港をつくるための費用。それを解決したい。

で、その為に国会議員・官僚になるより、航空会社をつくったほうが早いのではないか? と考え、そういう道に行きたいと思った。

今は航空会社ではないが、同じような問題意識を持てる業界としてメディアを選んでいる。今の会社は仮想通信社という指向。通信社事業をイノベーティブにやりたい」


石田「三つポイントがある。

まず、父と祖父を超えたかった。

次に、小さいころから事業に興味があった。価値を提供してお金をもらうのが好きだった。

3つ目。バングラデシュで原体験をツイートしたら、その場でツアーを作ることになった。日本に帰ってきてから学生に聞いたら、非常にニーズがあることがわかった。

そのときのアイデアで企業してみようと思った」


鶴田「13歳のときにネットにはまっていた時期があった。ある日突然、毎日いっていたサイトが閉鎖され、行き場を失った。で、自分で場所を作ったら皆が移住してきてくれて、最終的には15万人くらいになった。人を集めるのが自分にあっているのかな、と思った。

自分が作ったところに来てくれるのがすごくやりがいがある。

そして自分の興味が広がっていった。インターネットという数十万人の人にサービスできるという可能性を肌で感じていた。そういう原体験があった。まだまだ途中」


吉田「石田さんにきいてみたいのだが、旅行の手配から設立までには距離があるような… それが会社設立につながるきっかけは?」


石田「もともとはNPO法人をやっていた。そういうなかで、自分にしっくりくるものをやりたいと思っている中でたまたま出会った」


吉田「石田さんの世代では起業はかっこいいことなのか?」


石田「かっこいいというか、やりたいこと」


吉田「皆、起業したほうがいいと思う。俺の時代、起業は非常に縁遠いものだった。今は皆やっている。もっともっとやったほうがいいと思う。鶴田さんは最初から企業というかんじだったの?」


鶴田「ものを作るのが好きで …それが企業になると2004年くらいに気付いた。今も根っこはクリエーターだと思っている」


司会「企業するためには実際にサービスを作らないといけないが、自分でものを作れるのは… 鶴田さんだけですよね? 自分でできる場合とできない場合で苦労が違うと思うのですが」


鶴田「今まで30くらい作ってきたが、苦労は …今までだと、着想から作るまでが短く、必要なスキルを一晩で覚えて作ったり、短期集中でやってきたが、すごい時間割りでは一行もコードを書いていない。

自分で作れる経験があると舵取りもぜんぜん違うという実感がある」


石田「ウェブで完結しないサービスだから僕の存在意義がある、そういうモデルをたまたま作れてよかった。そうでなかったら僕の存在意義はなかった。

CTOには毎日怒られたが、彼の力は大きかった。非エンジニアCEOの全員にあるかはわからないが、僕には超えなければいけない壁があった。

これでいいじゃん!と作って、そこにユーザがなかった。エンジニアリングはそうではなくて、何がユーザのニーズとして正解か、という思考がある。(昔は)それがなかった。サービス提供者としては失格だった」



◇どういうビジネスモデルを考えていたか

司会「どんなビジネスモデルを、どのように立案しましたか?」


吉田「まあ、わりとシンプルで。(サラリーマン時代は)営業をしていて、エンジニアの作ったものを売り込むのは割と楽しかった。その中で、沢山のエンジニアと仕事をした。

そして、沢山のエンジニアの売り込みをしたいというのをテーマとしてもっていた。5年くらいそのテーマで考えていた。で、海外でクラウドソーシングのアイデアをみてこれだと思った。

作ってみて意外だったんだけど …海外のクラウドソーシングはエンジニアを機械として使うという発想があるらしく、クラウドという言葉がエンジニアに評判が悪かった。

だが、逆にチャンスだと思った。海外ではサプライサイドに偏っているが、こちらはエンジニアに喜んでもらえるようにすればよいのではないか?と思った」


司会「先ほどの話では受注側に課金するという話でしたが、最初から狙っていたのですか?」


吉田「いろいろサービスをやってきたが …2者からお金を取るサービスはうまくいかないという原則がある。

(クラウドワークスは)エンジニアに貢献しようと思っているのだから、(クラウドワークスが)貢献しているエンジニアからもらうのが当然だと思った。エンジニアに利便性を提供するのだから、企業は無料である。

この人に価値を与えるのだからこの人からお金をもらう、という原則は崩したくない」


鶴田「大学生とつながりたい企業は沢山ある。そこに価値を提供できるのではないか?というのがある。ただ、具体的なビジネスモデルはない。

時間割りだから毎日使うだろうというのがあるし、ターゲッティングがすごいので、特定の大学とか履修傾向とかでいろいろ配信することができるのではないか?と思っている」


司会「儲けを出していくのは?」


鶴田「これから。いろいろ水平展開できるのではと思っている」


~中略~


吉田「今はお金は余っていて、どちらかというと人に主軸が移ってきている」


司会「これは質問の中にあったんですが、儲かっていますか? という話。企業してうまくいったら、めちゃくちゃ金持ちになるんじゃないか? とか、(既に)なりかけているとか …あると思うんですが」


鶴田「今は売り上げは0ですけど、9月までには黒字転換する予定。何らかの形でこの夏に収益を出そうと思っている。

今は学生に強みがあるけど、たまたまそうなっているだけ。いろいろなサービスを生み出していきたいと思っている。何か安定事業を作ってから新規事業を次々と立ち上げたい」


石田「うまくいっているの意味はよくわからないですけど …死んでないからうまくいっているのではないでしょうか? 成功が何かもよくわからないし …旅をして喜んでくれるユーザさんがいるので、うまくいっているのではないかと。喜んでくれるユーザがいるので、僕はうまく言っていると信じたい」


司会「今後収益を増やすとしたら …旅を増やすとか単価を増やすとか?」


石田「そこはいろいろ考えている」


米重「vingowというサービスは1円も収益を生み出していない。今後の半年もそんな感じ。広告・課金・APIといったビジネスモデルを考えている。vingowはすごくデータが取れる。有償のAPIでいけるのではないか?といったことや、vingow自体にもっと便利な機能を載せてプレミアムモデルというのも考えている。収益については …儲かっているわけではないけど、潰れそうなわけではない」



◇チームや採用について。どういう風に向かい入れていたか?

吉田「twitterやwishScope経由で」


米重「弊社はエンジニア4名。デザイナー2名。友人のつながりで。けっこう近い人間関係の中で広がった。twitterやwishScopeのようなつながりではない。ソーシャルメディアはちょっと怖いというのがある」


石田「最初の最初は1人。こういうのをやりたいんだというのをつぶやいたり、知り合いを口説いたり、いきなり上京してきたりとか、よくわからない」


司会「twitterはフォロワではなくて、リツイートとか」


石田「それは覚えてないなー」


司会「バンドをやろうと思ってつぶやいたことがあるが、ふざけた人しか集まらなくて …何かあるのでしょうか?」


石田「いろいろつぶやいていた。熱があった、これはやりたいというのはとにかく譲らなかった」


鶴田「web幼なじみが、だいたい同じようなキャリアなので誘った。バンド時代に同じメンバーだった人がSIerをやっていたので引っこ抜いた。最初はシェアオフィスだったので、同じ部屋にいた別会社の人を、(その人の)退社を機に誘ったりした。僕にはエンジニアの知り合いが多い。相手にあわせてタイミングを見て誘った」


司会「シェアオフィスは横のつながりは増えますか?」


鶴田「情報交換はすごいする。あの会社が資金調達するらしいとか …僕の会社は向いていないと思ってでた。みんな若いので音楽をガンガンかけたりしている」


吉田「うちはインキュベーションオフィスなので、あまり音は出せない。あと …(そういう環境から、いわゆる)会社の中に入るエンジニアも何人か知っている」


司会「少人数なので毎日顔を合わせると思います。モチベーション管理などは?」


米重「デザインはできるが、コードはかけない。私はエンジニアではない。彼らの心理はよくわからない。わかろうとして勉強したこともあったが、なかなか難しい。

彼らの話をひたすらきいて、置物になってやるような感じになっている。とにかく彼らのペースに合わせている。

こういうビジネスモデルに向けて、こういう将来像に向けてやるんだという話はとにかくしているが、それ以外のことについては …自立した人が集まってくれたおかげ」


石田「旅に行ってくれっていってます。疲れたら旅に行ってくれといっている。エンジニアはなかなか行きたがらないのだが …あと合宿を2ヶ月に一度くらいやっている。合宿はモチベーションがあがりすぎて次の日がつらいというのがあるが、モチベーションをあげるにはよい。仕事をしてご飯を食べながらとか。場所が違うというのはそれだけ刺激になる」


吉田「一番いいモチベーションはでかい夢を共有していることだと思う。2年くらい前だが、社員に謀反を起こされた。自分の強みが生かせる先に人を引っ張っていくのじゃないと、こういうことになるのだなと …会議は3回くらいしかしていない。Redmineで情報共有はしているが、会議はほとんどしていない。夢を見せ、それを共有している。夢はわかりやすいものにしている」


鶴田「うちの開発体制はアジャイル・スクラム・リーンでやっている。3ヶ月で体制ができ、一週間でリリースできるようになった。

で、自分は会社に泊まりこんでいたのだが、毎日5, 6人で寝泊りしているとプライベートな話とかしなくなる。みんな常にいるので個人と個人で話す場がなくなる …なので、メンバーをシャッフルしてランチとか合宿とかをしている。

また、開発が大変な時期、目の前のタスクに追われているときは、実際のユーザとの対話の機会を増やす、というのをやっている。人に使ってもらっているというのを知ってもらうきっかけにしている。

自分はともかく、社員はなかなか外にいけないので、会社にゲストを呼んでいる。

あと、みんなプライドがあるので、取り組みがなかなか進んでいないときに抱え込んでしまうことがある。それは個人ではなくチームの問題とするようにしている、それを朝会で出してもらっている。

半年くらいは試行錯誤した。1人で作るのと5人で作るのでは全く違う。5人ひとつの頭脳を持つというのを考えている」


吉田「うちはすごい課題になっていて …すべて全員が認識している感じ?」


鶴田「全員。うちはスクラムでやっているので。人数が増えたときにどうなるかというのは、これから」


吉田「例えばUXだと、全員が同じ時間触らないと共有できなかったりするが?」


鶴田「少人数のチームだと全員で意思決定することがあるけど、それだとすごい遅くて …三人くらい選んで別室で話をしてもらうと15分くらいで決まる」



◇作るにあたっての技術、広げるためのプロモーション

司会「最初はどのくらい投資して、どのようにスケールさせたか?プロモーションの方針や『これが効いたぞ!』というのを教えてください」

吉田「初期投資の基本は持ち出し。生活に余裕がある限りはお金を受け取らないという。メンバー全員にどれくらい余裕があるか聞いた。

今の時代は個人が強い。なるべくイベントとかに顔を出して、そういう人たちに共感してもらう。リスティングにお金を突っ込むより、個人につぶやいてもらうほうが効果が高い。うちはリスティングよりは実際のイベント、インフルエンサーと話すというのをやっている」


米重「プロモーションは …いまはオープンベータでやっていて、景品代くらい。TechCrunchに書いてもらい、そこから興味を持ってもらってというのがあって …出向いて書いてもらうというのはあるが、それ以上はやっていない」


石田「僕らはまだアルファ版をうたっている。知らない人と旅にいくというサービスが世の中になくて、まだ調べている段階。初期投資はまだ続いている段階。プロモーションは特にやっていることはない。僕自身がイベントに出たり、メディアの人と親しくなって書いてもらったりしている」


鶴田「学生向けのアプリというのがあるが …プロモーションは口コミが多い。口コミのためにメディアをうまくつかっているというのはあるが、大学生はメディアを見ていないというのがある。外的なプロモーションよりは、(アプリの)中にバイラルする仕組みとか。1人使ったら1人以上使う仕組みにすれば5000人くらいから勝手に広まるのではないかというのがある。あと、学生サービスなので、学園祭とかとバーターでやっている。他の大学に宣伝する代わりに広告を出してもらったりとか。サービスにあわせた工夫をする必要があると思う」



◆質疑応答

・鶴田氏がコードを書かないのは、敢えてそうしているのか?

鶴田「単に自分より優秀なエンジニアがいるのがひとつ。全体を見る必要があるかな? というのもある。それに、全体を見ていてほしいとエンジニアからも言われる。そういう役割が必要」


・たくさんの機能を開発できない中で、何を基準に機能や仕様を絞り込んだのか?

吉田「うちはシンプルなので …個人以外はかなりそぎ落とした。ただ、将来的にはグループでも仕事を進められるようにしようとはしている」

米重「『一言でいうと新しい新聞です』と言えるような機能は作った。で、画像は後回しにした。コンセプトから逆に、まず作る機能などを決めた」

石田「ユーザやペルソナが欲しがっているもの。とりあえずこれがあれば実現できると言われたような気がしたもの。それが分からない場合は、仮説をたててその真髄を取り出し、それを機能化した」






Web CAT Studioの皆様、吉田様、米重様、石田様、鶴田様、ありがとうございました。

2012年4月7日土曜日

『 IDEOディレクターElle Luna氏とOneSheetの創業者Brenden Mulligan氏による「Startup Strategy」』ノート

2012/04/04に開催された『 IDEOディレクターElle Luna氏とOneSheetの創業者Brenden Mulligan氏による「Startup Strategy」』のノート。


これはElle Lunaさんのプレゼンテーション。

※管理人のヒアリングスキル及びあくまで意訳であることには留意してください。








◆Elle Luna 『How you can think like a designer To make difference in your startup』

 - 『デザイナーのように考え、スタートアップを差別化する方法』


◇はじめに

 今日お話するのは、本当に具体的なことです。

 IDEOを辞めスタートアップの会社に入ったときくらいから、ずっと考え続けてきたことです。

 スタートアップにあたり、デザイナーのように考えるには? ということについて話します。テンションがあがってしまいます。




◇何故デザイナーのように考えるのか?

 スタートアップの際、なぜデザイナーのように考えなければいけないのか?と思っている人もいますよね。

 あくまで私見ですが、スタートアップをデザインすることは必要不可欠だからです。

 それはrethinkすることであり、(デザインがなければ)会社の評価はそれだけ小さくなってしまうからです。

だから話すのです。デザインは本当に重要です。



◇何故デザインなのか?


自分のビジネスが将来どうなるかなんで誰にもわかりません。スタートアップも、何がどうなるかはわかりません。

最善策の代わりとして、『試してみる』ことができます。

あなたはマーケットにフィットする箇所を、スタートアップの中から見つけようとします。ファウンダは、開始してみるまでそのサービスがどこに向かって進んでいるのかは分からないものなのです。

たくさんの曖昧さがあります。たくさんの知らないことがあります。デザインが素晴らしいのは、それが曖昧さを許容する為の非常に偉大なプロセスであるからです。プロセスがあれば、どこに向かっているのかわかります。



1. Start with people - 人から始める

最初のステップは『人から始める』。ブレインストーミングやイケそうなアイデアの実現方法に時間を費やす代わりに、そうするのです。ブレインストーミングから始めてしまうことには本当に問題があります。外の世界に触れないままで明確化できる、という人はそう多くないのです。

では、本当の課題はどこにあるのでしょうか? 課題は生身の人間のところにあります。日々、あなたの周りの人達は問題を抱えています。あなたは助ける必要があります。


※ここでSquare創業者が引き合いに出される。彼は、人を良く観察し、カードでの買い物には沢山のプロセスが介在していることに気づいた。そして、そのプロセスって本当に必要なのか? となった。





人から始めるにあたって、次の三つの質問を自分に問いかけましょう。

・人々が抱える日々の本当の課題をどのように観察できていますか?

・あなたのプロダクトを(多少手間があったとしても)ユーザが使おうとするモチベーションは何ですか?

・あなたのプロダクトの中でstep1. step2. …のような(こまごまとした)操作をユーザにさせているものは何?





2. Stop talking, start making - 話すより作る

スタートアップのアイデアは聞きたくありません。私は見たいのです。ポストイットでも構いません。できあがった何かが見たいのです。

それがあれば、皆とより早いタイミングで、より実りのある話ができるのです。

もう1つポイントがあります。よいアイデアというのは思いを巡らせているときには出てこないということです。考えることは素晴らしいことですし、よいアイデアを持っているというのもわかります。

しかし、実際にアイデアを掴む為には、作らないといけないのです。

分かりますか? 作り、試行する、ということを始めなければいけないのです。

さて、私が大好きな、作ることの力やどうやって全く作り変えてしまうかに関するIDEOでの話をします。


※鼻の美容整形に使用する器具の製作事例を紹介





もう作り始めることができますね。

・プロトタイプから何を学ぼうとしていますか?

・学びたいことを迅速かつ多量に得る為に、どうすればよいですか?

・チームは、明日からでも大まかなプロトタイプを手早く作ってみせることができます





3. Prepare to throw away a lot of work - たくさんの仕事を捨てる為の心構えをする

頭にあるものを実体に落とし込むため、手早くプロトタイプを作ります。つまり、沢山の物ができあがるということです。

これでもかというくらいの山を見たこともあります。

あなたは思考を重ね、沢山のアイデアを目に見える形にします。沢山の物を作り、そして、いつかは放ってしまう必要があります。

さて、よりよくするために沢山の成果物を捨てて見せたインスタグラムという企業の話をしましょう。

彼らが最初に始めたのはBurbnというサービスでした。150人向けのベータテストを行ない、ファウンダはユーザの行動を観察しました。

なんと、ユーザは写真をアップロードしようとしていたのです。Burbnに写真のアップロードする機能はなかったにも関わらず、です。

ユーザは写真を他のサーバにアップロードし、そのURLを貼り付けることで写真をやり取りしたのです。なんでこんなイカれたことをやっているのでしょうか?

ユーザは超カッコいい写真をシェアしたかったのです。

ここで彼らは気がついたのです。「写真をシェアするというのはこんなに面倒なのか。たかが写真のアップロードをする為だけに、Burbn外のサービスで幾手間もかけないといけないなんて…」

彼らは考えたのです。「なんで、何を差し置いても(写真をシェアする機能を)提供していなかったのか? みんながカッコいい写真をシェアしたいなら、それが彼らのニーズじゃないか?」

そして彼らは6週間でインスタグラムを作りました。6週間ですよ!

なんでこんな短期間でできたかというと …Burbnのインフラストラクチャがあったからです。Burbnは非常に複雑なアプリケーションでした。だからBurbnをリビルドするのではなく、Burbnから使えそうなものを取り出して作りあげたのです。

Burbnは非常に複雑でしたが、全て捨てました。最良の部分だけを取り出し、この絞り込まれたシンプルなプロダクト(インスタグラム)ができたのです。

たくさんの人に親しまれている、それがインスタグラムです。

なので、できあがったものを捨ててしまう心構えはしておきましょう。





ここで、3つの質問があります。

・あなたは作ったものを捨てられますか?

・捨てるときに直面する困難とは?
→それが他の部分と結合してしまっているときです。

・ユーザエクスペリエンスをシンプルにする為に切り捨てられる余計な機能はなんですか?





4. Spend as much time as possible talking to people who don't start startups - スタートアップをしていない人と時間が許す限り話す

時間はできるだけスタートアップをやってない人達と話す為に使いましょう。

我々にとって、こういう場所(このイベント)に来て会話をしたり、どこかのスタートアップにいっては友達と話をしたり、スタートアップの輪とつるむのは容易いことです。なので、サンフランシスコには20代の企業家がデザインしたアプリケーションが氾濫することとなります。私だったらもっとよくすることができる、というものばかりです。

ある企業の話をしたいと思います。シリコンバレーでは無いものとされていた人達にフォーカスし、世界のどのスタートアップからも差別化した企業です。すぐに注目され、急成長したシリコンバレーのスタートアップです。

Pinterestです。Pinterestというのは仮想のピンボードです。気に入ったものをピンして、シェアすることができます。ユーザーは気に入った画像をピンできます。

デザインは綺麗かつ非常にスマートな作りで、パワフルなプロダクトです。ただ、疑問があります「これが誰かを引き付けるのでしょうか?」

ヒントはサンフランシスコにいる男性ではないということです。 …母親です。 Pinterest はたくさんの母親を引き付けているのです。500万人の母親に愛されています。ここには典型的なサンフランシスコのギークはいません。

Pinterestは女性駆動です。西海岸でも東海岸でもなく、アメリカ中部から中西部に住んでいる女性です。

彼女達はレシピをピンします。夕飯を何にするか考えたいのです。手芸のアイデアもピンします。休暇など、子供達に着せる服用のものです。

あとはかわいい子猫の写真をピンしています^^。

このPinterest基本的な点こそが、Pinterestを怪物たらしめているのです。

Pinterestのユーザ層はいわゆるシリコンバレーのそれとは違います。

彼女達はTechCrunchを知りません。(逆説的になりますが)だから、 Pinterest はシリコンバレーの外で見出されたのです。

ではどうやって手付かずの巨大なユーザ市場を見つけるのでしょうか?
彼らには男性以外をターゲットにするということと、デモグラを使うことへの才能がありました。

だから、信じられないくらいの巨大な市場を見つけることができたのです。





あなたに必要なのは次のものです。

・スタートアップの外の世界で、誰と話していますか?

・自分が推測していることに取り組んでいますか?

・インスピレーションの為に、文化や流行あるいはそれに近い体験をどのくらいしていますか?

・あなたの市場に対し、デザインをすることができますか?

アプリケーションを次から次へと作る際、デザインは信じられないくらいの競争優位になります。友人とコラボレーションし、始めましょう。





5. Humanize your story - 自身の物語を人間味のあるものにする

最後のステップは、あなたの物語を人間味のあるものにするということです。

作業を終え、スケッチを終え、ピザをこれでもかと食べ終える頃、ユーザーの全ての困難と向き合いたいという欲求がでてきます。

言いたいのは、彼らはそんな困難を求めていないということです。

広告なのですが、このビデオを見てください。

これはカナダのイヌヴィク(Inuvik)という小さな町のビデオです。この町では1年のうち1ヵ月、日が昇らないのです。

トロピカーナは10万ルーメンの明かりでこの小さな町を照らしました。





人はあなたが作ったものから、何かを経験します。
人はあなたがこの世界へもたらしたものに興味を惹かれます。
人は特徴を友人やチームへ話そうとします。
人は製品に隠れた力を、余すことなく友人へ話そうとします。
何を感じたかを覚えているのです。だからあなたの作ったものを愛するのです。

人を射抜く為に最初にできて最高の方法は、人に調和し寄り添うことです。

なぜならデザインは人々を射抜き、人々に入りこんでいくものだからです。

どうやってユーザを通じ自分の物語を人間味のあるものにするかについての素晴らしいビデオを見せたいと思います。


Tropicana - Soleil






ありがとう。



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以上です。







Elle Luna様、Brenden Mulligan様、Open Network Lab様、お疲れ様でした。