2012年7月14日に開催された『勉強会初心者のための勉強会』のノート。
(ほとんど)勉強会に参加したことがない私でしたが、この勉強会で聞いたプレゼンテーションがきっかけとなり、様々な勉強会に積極的に参加するようになりました。勉強会という場が持っているある種の"壁"を気にしないで行動できるようになったことは非常によかったし、そのための気付きを貰えたという点について非常に感謝しております。
お世話になった勉強会ということで、今回はお手伝いの方面から参加させて頂きました。
◆全体
今回のテーマにはなっていなかったのですが、質疑応答の中で「勉強会ってどうやって探すの?」という点について非常に具体的な話がありました。
- あずK氏:本勉強会の趣旨説明
- 第3バイオリン氏:勉強会の地域性について
- 第3バイオリン氏:グループワーク
- 質疑応答
◆あずK氏
◇自己紹介
- 今年独立
- web制作やパソコン教室の先生をしている
- エンジニアライフでコラムを書いている
- 趣味は音ゲー
◆ あずK 氏:プレゼンテーション
◇開催のきっかけと趣旨
- 勉強に慣れていない方でも参加しやすい勉強会を作りたかった
- ここを踏み台にして他所の勉強会に参加してもらいたい
- 自分で勉強会を主催できるようになってもらいたい
もっと参加しやすい勉強会があっていいんじゃないかな?というところからスタート。
他の勉強会に参加できなかった人が、「ここに来れましたよ」というところから始まって、他の勉強会に行ってもらえるようになると嬉しい。
◇勉強会に参加するメリット
- 無料(安価)で参加できる
- 独学では得にくい知識・経験談を吸収できる
- 同じものに興味を持つものと知り合える
- モチベーションを維持しやすい
- 立場は参加側・運営関係なく全員フラット
など
主催する側も勉強したくて開いている。
例えば、自分は主催することに慣れていなくて、こういう場所を開催することで学んでいる。
参加する側も主催する側も対等に話しあえるのが勉強会。
だからみんな、この勉強会をきっかけに色々な勉強会に行こう!!
◆第3バイオリン氏
◇自己紹介
- 日本各地のシンポジウムに参加してレポートを書いていた
- 旅芸人テストエンジニアと呼ばれる
- 新潟のソフトウェアシンポジウムの実行委員長
- 新潟で勉強会を立ち上げた
◆第 3 バイオリン氏 :プレゼンテーション
◇勉強会コミュニティの地域性
北海道から愛知までいろいろな勉強会・シンポジウムに参加して気付いたことがある。
それは勉強会コミュニティには"地域性"があるということ。
◇地域性を決めるもの:地域の産業
地域によってさかんなIT産業が異なる。組み込み、エンタープライズ、ウェブ …いろいろなものがあり、必要になる知識が異なる。
つまり、その地域で盛んな産業に関する勉強会が主に開催されるということ。
新しく勉強会を開催するなら、既存の勉強会との違いを明確にすること(勉強会同士の競争がある)。
逆に言うと、盛んではない産業に関する勉強会はあんまりないということ。やろうとしても、ニーズが少なくて人を集めるのが難しいかもしれない。
ただ、決して需要がないわけではない。自分の実績から言うとやってみれば集まる。
◇地域性を決めるもの:県民性
(東京はともかく)それ以外の地域には、そこでずっと暮らしている人がいる。だから県民性というものが存在する。
- 新しいもの好きor保守
- 積極的or消極的
- 自己主張するorしない
など
こういう点を踏まえて、勉強会の進め方やアピールの仕方を変える必要がある。
東京では若い人が多く悪ノリが通用するが、それが保守的な地域で通用するかは別。
◇地域性を決めるもの:参加者の年齢層
年齢が上がれば役職つきの人が増える。また、年齢で勉強会への参加目的が変わってくる傾向がある。
- 若い人:自身のスキルアップ
- 役職付き:チームや部署に役立つ知恵がほしい
どういう年齢層が参加しているか注意を向けてみるといいかもしれない。
◇声が聞こえない ≠ 需要が無い
新潟は需要の有無よりも、自分からやろうとする人が少ないというのがあった。
開催するときは人が集まるか不安だった。でも、開いてみると「こういうイベントを新潟でもやって欲しかった」という声が多かった。
そういう場を作れば、情熱を持っている人が集まる。それは、地域に大人しい人が多いというのとは別。
実際に声を上げてみないと分からない。とにかく声を上げてみることが大事。
◇地域で勉強会を開く
もはや大都市圏にばかり目を向ける時代は終わった。これからは地域色豊かな勉強会は増えると思っている。
例:鹿駆動勉強会
奈良は大阪・京都にすぐ出られる地域。
勉強会も大阪・京都の開催が多く、奈良から行くというのがあったのだが、「奈良県で勉強会をする機会がない、でも奈良でもやりたいよね」というところから始まり、能楽堂を借りて行った。
鹿駆動勉強会のハッシュタグがtwitterのトレンドになるくらい盛り上がった。
◇勉強会を開催するというところまで考えてほしい
自分の地元や転勤先でも勉強会を開きたいという方へ。その土地の地域性を大切にしながらその土地でしかできない勉強会を立ち上げてみてください。
◆ワークショップ:マイヤーズの三角形問題
◇問題
a, b, cという3つの変数に入っている整数を読む。それを見て以下の表示を行う。
- 正三角形
- 二等辺三角形
- 不当辺三角形
このプログラムをテストするために必要な入力はどのようなものか考える。
◇ワークショップのメッセージ
- 他の人の話や発表から気付きがあるのが勉強会の特徴であり楽しさ
- 一人で勉強してもは気付かないことがある
◆質疑応答:勉強会の探し方
◇IT勉強会カレンダー
管理者が登録・管理している。ここに掲載されているものは実際に行われている勉強会の一部。
◇Azusaar
複数のイベントサイトをまとめて検索できるAzusaarというサービスがある。
http://azusaar.appspot.com/
- Atnd
- eventAtnd
- Zusaar
- こくちーず
- partake
- connpass
などのイベントサイトはAzusaarで一括で検索できる。
◇Azusaar非対応イベントサイト
こういったものは各サイトを1つ1つ調べていく必要がある。
Doorkeeper |
- Doorkeeper
- everevo (下名追記)
- peatix (下名追記)
など
自分に合う勉強会を参加している人を見つけてフォローし、そこから辿っていく。
勉強会主催者や勉強会自体のtwitter公式アカウントをフォローするのもよい(下名追記)。
◆質疑応答:その他
- "開催したが無反応"みたいな状態を避けたければ、勉強会であらかじめ仲間を作っておく
- 懇親会には参加すべき。本編以上の情報が得られるし、自分が聞きたいことが聞ける
- 自分から声をかけてお願いすれば、自分が知りたいことを学ぶことができる
- 地元以外の勉強会だと、懇親会とか早めに切り上げないといけないので大変
- 主催者自身が教えなくてもよい。詳しい人にお願いして来てもらえばよい
- 女性には女子用の勉強会がある(~女子部とか)
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◆最後に
今回参加して印象に残ったのは、参加者の意識の高さです。開始時刻の30分前には集まっていたり、会場設営を自発的に行っていたり、勉強会開催までの待ち時間のうちに各グループ内で自己紹介を済ませていたり …今回参加した方々は、初心者であることに気後れせず、可及的速やかに興味のある勉強会へ参加するのがよいと思いました。
あずK様、第3バイオリン様、アイティメディア様、ありがとうございました。
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